音と紅茶の時間

音楽と恋の話、想い出話、今の心模様に、紅茶を添えて。

「白夜の家族」を終えて〜心に残るものを作っていきたい

すごく久しぶりに舞台に立ちました。芝居という形では、10年以上ぶりです。

昨年末、かつやで涙ぐみながら、カツ丼を食べながら、文ちゃんのことを思い出していました。

かつやの踊り子

そしたら、そのすぐ後に、昔の演劇というかダンスというか舞台仲間から、文ちゃんが残してくれた三人芝居「白夜の家族」の再演をやろう、という連絡が届いたんです。嬉しくてびっくりして、でも演ってみたい!ってすぐに返事をしました。

長い間、舞台表現をお休みしていた私と違って、ずーっと舞台に立って踊り続けてきたレイちゃん、ミカちゃんの二人。一緒に舞台に立つことなんてできるのかな、と、ものすごく不安に思いながら、年明け、最初の打ち合わせに向かいました。

台本をもらって、目を通して、これ、本当に私出てたっけ?なんて言ってしまいました。10年以上前とはいえ、すごく記憶が遠い。多分、このとき、自分で作・演出した作品を作っていて、別の作品にも出演していて、印象に薄かったんですよね。でも、この内容なら、今の私でも、稽古すれば演れる、そう思いました。ダンスシーンや激しい動きが無かったので・・・。

それから月一回位の稽古に集まり、ここのシーンの動きはどうだっけ?なんて言いながら、進めて行きました。いろんなことを思い出して、でも所々、三人ですっぽりと記憶が抜け落ちていてさっぱり分からないところは、新しく作りました。

なにせ、この作品の脚本を書いて、演出していた文ちゃんはもういない。三人で文ちゃ〜ん、これでいいのかなー?なんて言いながら、動画を撮ったり、お互いに動きを見合ったりして、稽古を重ねていきました。

「白夜の家族」は、北へ向かう船を待つ母と子と生まれてこなかったもう一人の子の物語。今、母になったばかりのレイちゃん、既に子供から遠いところに来てしまったミカちゃん、ずっと舞台から離れていた私。以前とは違う作品と自分たちの位置に、戸惑ったり面白がったり。

レイちゃんは生後半年の娘さんと一緒に稽古に来ていたのですが、その娘さんが一歳近くになる頃、本番を迎えました。

金沢文庫、アサバアートスクエアにて行われる齋藤麻生さん主催のmaumaOde(マウマオデ)フェスタ。私は子供たちの運動会と重なりましたが、出演時間を夕方にしていただき、両日、無事に参加することができました。

小さな空間で、お客さんに触れてしまうほどの近い舞台。

一日目は、とても三人の気持ちがしっくりと噛み合った納得のいく本番となりました。二日目は、私としては、最後まで役に気持ちまで入り込めない、外側から自分を客観視したような芝居になってしまいました。レイちゃんもそうだったと。

でも、二日目の方が、三人の立ち位置がはっきりして、よかったって言ってくれる人もいたり。二日間通して、笑ったり、涙ぐんだりしながら観てくれる人達がいて、もっとずーっとこの先も観ていたかったって言ってくれる人達がいて、すごくよかったよーっていう言葉と笑顔を沢山いただいて、ああ「白夜の家族」をここで再演できて、本当によかったな、って思いました。

この作品を前回観ていてくれた方達もいて、急にその時に戻ったみたいだった、って言ってくれたり。

観てくれた方達の心に少しでも残るものがあったのなら、とても嬉しいと思う。

やっぱりね。本番はいいですね。自分たちの関係・空間との関係・観客との関係。自分と他者の間で生まれる空気。私は語れるほど舞台に立っていないけれど、特別の空間が生まれる瞬間をたまらなく愛しく思う。

私は、10年前に、舞台表現の世界で生きていくことを諦めたんですよね。舞台はとても好きだけれど、そこに注ぎ込むエネルギーと予算と時間を割くことが、私にはできないと。

稽古だけじゃなくて、仲間といろんな話もしました。子供を産む前と後で変わったこと。表現し続けるということ。どうやって生きていくかっていう話。

私は、舞台表現という道は選ばなかったけれど。そしてこれから舞台に上がる機会はほぼないと思うけれど、何かしらの手段で表現をしていける人になりたいと願う。

きっとその表現方法は、私にとっては、今は書くことで、これからはどうなっていくかは分からないけれど。

くすっと笑ったり、思わず涙ぐんじゃったりするような作品を作っていけたらいいなって思う。すごく思う。必要としてくれる誰かの心に残る何かを作りたいって思う。

もっと他にも書きたいことがいっぱいあった気がするんだけど。まとまらないから。とりあえずこのまま出してみます。

このイベントを作りあげて下さった方々、見に来て下さった方々、声をかけてくれた仲間たち、関わってくれた全ての方々に深く大きな感謝を込めて。

それから、文ちゃん、ありがとね。

また、会えたらいいな。

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