音と紅茶の時間

音楽と恋の話、想い出話、今の心模様に、紅茶を添えて。

つつじ〜ツヅキサキギ(続き咲き木)〜躑躅

つつじがね、ずっと咲いているの。と、彼女がつぶやいた。桜がつぼみをつける前から咲き始めて、白に赤紫に薄桃色に赤に色とりどりに咲き乱れて。桜が散っても、何も気にしていないように、花をびっしり咲かせて。チューリップが咲き終わっても、春人参の出荷が終わっても、春薔薇が咲いても、まだまだ花がたくさんついているの。しかもね、つつじは咲きながらしおれたり枯れたりしないから、いつまでも葉の上には綺麗な花しか咲いていないの。枯れる前に花を落としてしまうのね。ずっと咲き続けているし、花が終わったかと思うと違う場所で違う色の花が咲き始めるのね。花が咲くのって生存戦略でしょう。あれだけたくさんの花をずーっと咲かせていて、どれだけ子孫を増やすつもりなんだろうって思うのね。樹齢が1000年近い木もあるんですって。もう紫陽花も咲き始めているのに、まだまだびっしりと勢いよく咲いているの。つつじはね、一年中、緑の葉をつけているのよ。もし、つつじが突然変異して、一年中、いつまでもいつまでも綺麗な花が咲き続けるようになって、増殖して、どこの道もつつじの花でいっぱいに埋まるようになったら、私、気が狂ってしまうかもしれない。彼女はふぅ、と、ため息をついて、窓の外の赤紫のつつじから目をそらし、氷が小さくなったアイスティーを飲み干した。

tsutsuji.jpg

♪ こちらもどうぞ ♪

女子高生の生足 今朝、子供を保育園に自転車で送って行ったんですが、 長い直線道路に差しかかったとき、 少し遠く前方に、女子高校生が自転車に乗ってるのが見えたんです。 すらりと伸びた、健康そうな脚。 紺色のハイソックス。 スカート丈は、駅の階段を上るとき...
来ぬ人を待つ ”来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに  焼くや 藻塩の 身もこがれつつ  ”         ~権中納言定家(藤原定家) ブログを移転してから、もう10か月も経った。 それでも、今まで、旧ブログのコメント欄と、 トラックバック欄は開けた...
人は正論では動かない 私は、理屈っぽい子供で、そのまま理屈っぽい大人になった。 社会に出てからも、会社内での矛盾によく憤っていた。 人それぞれに違った正論というものがあり、それを完全に一致させることは相当に難しい、ということをはっきりと意識できるようになった...
本の虫 小・中・高校と、私は時間があれば、いつでも学校の図書室に行って、ずーっと本を読んでいた。 本を開く時は、誰にも話しかけられず、誰にも気を使わず、一人になれる時間だった。今いる自分の場所ではない、本の中の異世界に没頭できる時間。 いつもい...
色辞典という色鉛筆〜IROJITEN 私が色辞典に初めて出会ったのは、中学生の時。札幌の大通公園に近い「大丸藤井セントラル」という大型文房具店。 本のような箱に入っていて、キャッチフレーズが「きっと探していた色がある」。 ◆IROJITEN〜Tombow(トンボ鉛筆) た...

♪ Pick up items ♪ スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です