来ぬ人を待つ
”来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに
焼くや 藻塩の 身もこがれつつ ”
~権中納言定家(藤原定家)
ブログを移転してから、もう10か月も経った。
それでも、今まで、旧ブログのコメント欄と、
トラックバック欄は開けたままにしておいた。
大切な誰かが、来るかもしれないと思っていたから。
更新を終了してはいたけれど、いつでも心は旧ブログに
それなりに残っていたんだな、って改めて思う。
ふと、もういいかな、って思えた。
もう、この場所で待っているのはやめよう、って思った。
私に本当に会いたいと思ったら、ここに来てくれると思うから。
ここに来る道は、もう伝えてあるのだから。
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ああ、想い出した。
クレヨン社の『辻が花浪漫』だ。
「オレンジの地球儀」というカセットテープのアルバムは
何度も、何度も聴いた。
”螺旋階段を昇ると低く 古い木の扉
雲に手が届きそうな丘 海を見下ろすカフェテラス”
『航海図のない船』も、ゆったりとした優しく哀しく
空に昇って行くようなメロディーラインと歌詞が
今も心に残っている。
来ぬ人を待つ二つの歌。そのうち一つ、見つけた。
◆Youtube(音が出ます)
クレヨン社『辻が花浪漫』~「オレンジの地球儀」より
”想う人に尽くせないのなら 何が黒髪 何の化粧”
◆ちょっと差がつく百人一首~長岡京小倉山荘
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