音と紅茶の時間TOP
2015年06月13日

カフェラテ十三分間

キミがいつものようにレーズンパンをかじっているころ、もそもそと起き出して、キッチンに向かう。

ケトルのお湯は一度沸いて温まっている。もう一度火にかけて、沸騰させている間に、マグカップを棚から取り出し、ドリップコーヒーの封を切り、セットする。コーヒーの粉の上に、スティック一本分の砂糖をのせる。邪道だな、と思いながら。

無造作にお湯を注ぎ、カップからフィルターを外したら、冷蔵庫から取り出した紙パックから牛乳を適当に注ぐ。

はい。と、テーブルにカフェラテのカップを置くと、キミはとても嬉しそうにする。

忙しくて入れられなかった日は、今日はカフェラテ飲めなかったって、出かける前にちょっとだけ残念そうに言うから、明日も入れてあげたいと思う。

私がキミにしてあげていることはそれくらいだけど。

それでキミが嬉しいのなら、おやすいごようさって思う。

お願いされた訳でも、誓った訳でもないけれど、キミのために使う朝の三分間と、キミがカフェラテを飲みながらPCを眺める十分間が、私たちのささやかないつもの約束。

posted by かこ at 10:26 | Comment(0) | おいしい記憶
2015年06月11日

色辞典という色鉛筆〜IROJITEN

私が色辞典に初めて出会ったのは、中学生の時。札幌の大通公園に近い「大丸藤井セントラル」という大型文房具店。

本のような箱に入っていて、キャッチフレーズが「きっと探していた色がある」。

IROJITEN〜Tombow(トンボ鉛筆)

たくさんの素敵な色に、たくさんの素敵な色の名前。一目惚れした。薄紅、桜貝、薄浅葱、わすれな草色・・・。自然な優しい色に、和の色名。

でも、30色で3000円という価格が、当時の私には高すぎて、10色入りの一巻だけを買うのにも選びきれず、セントラルに行くたびに、手に取っては迷いに迷って、結局買えなかった。

だって、セントラルには、手に入れたい画材や文房具が他にもいっぱいあったんだもの。

中学・高校生時代の私は、文房具や手芸用品、雑貨が大好きで、札幌駅近くや大通公園、狸小路まで、文房具店や手芸屋さんを探して、お休みの日に札幌の街を一日中歩き回った。

狸小路にあった「こみやまや」、その近くの「カナリヤ」、今は無き「五番館西武」、「アスティ45」、「さっぽろ地下街」、「4プラ」、他にもいろんなお店を足がくたくたになるまで、大切に貯めたおこづかいを持って、ため息をつきながら、好きなものを探し回って歩いた。

そのうち、色辞典に第二集が出てしまい、ますます私は選べなくなった。見本を手に取っては戻し、第三集が出る頃には選ぶことを諦めた。

数年経って、就職して東京に来て、文房具屋さんで探してみたけれど、どこにも色辞典は見つからなかった。

今日、ふと、色辞典のことを思い出して、調べてみたら、なんと、普通にネットで販売しているではないか。1988年に発売というから、25年以上。四半世紀を超えたロングセラー。

色辞典〜アシストオン

楽天やAmazonで、全巻セットで6000円くらいで買えてしまう。今の私なら手を出せる価格。

でも、今の私に、大切にしっかりと使いきってあげることができるだろうか?突然の再会に、少し戸惑いながら、しばらく考えてみようと思う。



トンボ鉛筆 色鉛筆 色辞典 第一集 CI-RTA 30色

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posted by かこ at 20:42 | Comment(0) | つぶやき
2015年06月05日

レンズ交換

夜、ハードコンタクトレンズが、片方の黒目からずれていなくなった。

目の周りをひっぱったり、視線を動かして、探したが、見つからない。目にほんのりと違和感があるので、白目のどこかにのっているような気がするけれど、部屋に落ちている気もする。目の上にも、床の上にも、レンズは見当たらなかった。

翌日、眼科に行って、眼球にレンズがのっていないか、端までよく調べてもらった。どこにもいなかった。安心して下さい、目の中にレンズは確実にありません、と。違和感があるのは、目の中を探したさいに充血させてしまったからでしょう、と。

カルテを調べてもらったら、6年前に処方されたレンズだったことがわかった。何回も落として探した気はするのだけれど、6年もの間、失くさずに使えていたのだということに驚いた。うっかり者の自分と思っていたけれど、思いのほか物持ちがよかったのね、と自分を見直してしまった。

ハードレンズの使用の目安は、3年くらい、という話だった。たいてい、その前に失くしてしまうのだけれど。奇跡みたい。

ソフトにするか、使い捨てにするかという相談は、買い替えるたびに毎回しているのだけれど、私は乱視が強いので、使い捨てだと高くつくし、今まで20年ハードを使っていたのなら、目の健康のためにもコストパフォーマンス的にも、ハードがいいでしょう、いう話に落ち着いた。

結局、今まで使っていたものと全く同じレンズを両目分購入することにした。度数もカーブも変わっていないことにも驚いた。持っていった眼鏡も問題なく使えていますよ、と。

私のレンズは両目とも度数が変わらず、カーブに分からないくらい少しだけの差があるレンズ。失くさずに残っていたレンズを調べてもらったら、やっぱり左右入れ替わっていた。6年のうちに何回入れ替わったんだろう、と思った。顕微鏡で見せてもらったら、それなりの傷がついていて、長い間お疲れさまでした、ありがとう、と心の中でつぶやいた。

そんなわけで、今、ピカピカの、これまでと変わらないレンズを両目にのせて、この文を書いている。物事の見え方も少しクリアになるといいな、なんて、ちょっとだけ期待してみたり。

posted by かこ at 20:06 | Comment(2) | つぶやき
2015年05月09日

盗品博物館

とても素敵な博物館があるの、大人気なのよ、と知人が教えてくれた。

連れられて行ってみると、本当にうっとりするような展示物ばかり。たくさんのため息まじりの歓声が聞こえてくる。なんて素敵なの!これはどちらで買えるのかしら?

鑑賞していて気づいた。画家の名前が書いていない。この絵画は誰に描かれたもの?博物館の館長?

絵画を事典で調べてみると、以前、ある画家が描いたものだと分かった。画家に手紙を書き、訊ねてみた。こちらの博物館にあなたの作品が展示されているのはご存知ですか?

製作者の名前がない多くの作品があった。事典で作者名を見つけるたびに、手紙を書いた。これはあなたの作品ですか?

***

何通もの手紙に答えはなく、諦めかけた時に一人の画家から返事が来た。

ああ、これは私の描いた絵です。こんなところに展示されているなんて知らなかった。これは知らない間に盗まれたものです!

もう一人の彫刻家は言った。

展示を許可した覚えはありません。なんてことだ、タイトルが間違っている!

画家は、博物館館長に手紙を書いた。私の絵を展示するのでしたら、私の名前も添えて下さい。

彫刻家も、館長に手紙を出した。僕の彫刻を展示するのでしたら、作品名を正しく記載して下さい。

画家と彫刻家へ、手紙の返事はなく、そのまま作品の展示は続けられた。彫刻は、間違ったタイトルで雑誌に掲載された。

画家と彫刻家の嘆きを受け、新聞記事を書いた。この作品の作者はこの方で、正しい作品タイトルはこうですよ。展示物は、作者に許可を取らずに展示されているものですよ、と。

***

ある人は言った。盗品だとは知らなかった、もうあの博物館には行かないでおこう。

また、ある人は言った。盗品でもいいじゃない?素敵なものがたくさんあるもの。館長さんも集めるのも大変でしょうし、私が盗んだ訳じゃないわ。

ある人は言った。盗品を展示するような博物館は、閉館すべきだ。

盗品を展示するのはやめるように、博物館に手紙を出す人もいた。

盗むのではなく、許可を取って、作家の名前と作品名をきちんと書きさえすれば、とてもいい博物館なのに、と嘆く人もいた。

気に入っている博物館の評判を落とすような新聞を出すな、と怒り出す人もいた。

しかし、多くの人達は、盗品だと気づかずに博物館に通い続けた。展示物が増え、博物館はますます人気の博物館になった。

***

ある日、博物館に、作家名が添えられた絵本が並んだ。

ある人は言った。素晴らしい!盗品展示をやめて、役に立つ博物館に生まれ変わったんだね!

しかし同時に、新たに名前のない写真も並んでいた。

ある人は考えた。盗品と盗品ではないものが一緒に並んでいるのはどうしてだろう?

ある人は思った。絵本作家は、盗品と一緒にご自分の絵本が並ぶのを承知の上で展示を許可しているのかしら?

***

ある職人に、博物館館長から電話がかかってきた。あなたのガラス細工を展示させて下さい。

ガラス細工職人は言った。私は博物館に盗品が展示されているのを知っています。今後全ての展示物に作家名を添えるのでしたら、展示をお願いしたい。

館長は言った。あなたの作品にあなたの名前は添えますが、他の作品に関しては、あなたの気にするところではありません。

職人は言った。盗品展示を止めてから改めてお誘いください。私にも、他の作家にも、来場者にも失礼です。

***

そしてまた、作家名がある展示物も、誰が作ったか分からない作品も、新たに追加された。

あいかわらず今日も博物館には多くの人が訪れる。

***

・・・これは今、インターネットで起きている物語。

posted by かこ at 17:36 | Comment(0) | つぶやき
2015年05月06日

Copy__writingアカウントを使った商品プロモーションの勧誘行動について

昨夜(2015/5/5)、minne作家さまから、このような勧誘メッセージが届いたというご連絡がありました。作家さまのご了承を得て、画像と文章を転載させていただきます。

copy_kanyu.jpg

”初めまして。鈴木と申します。

突然ではございますが、この度御社のソーシャルメディアでの商品プロモーションを是非私に任せて頂きたく、ご連絡差し上げました。

私はSNS上で下記のようなアカウント媒体を運営管理しており、その閲覧者は現在87万人おります。
https://twitter.com/Copy__writing

主なターゲットは10代後半から20代前半の女性であり、可愛いものや雑貨に目がない層、トレンド・ファッション・文化に敏感な層をターゲットにしております。

こちらの媒体で上記の様なターゲット層に合う商品紹介をした場合、非常に強い販売効果が期待できます。

たとえばスマホケースを宣伝をさせて頂いた際、この媒体での拡散を通して、20万円だった月間売上が500万円を超えた事例もございます。

御社の素敵な商品の拡散を通じて、御社の売上貢献に私は即時役立つ事ができると考えます。

「お試しで一回だけ使ってみたい」といったご要望も受け付けております。

ご興味がありましたら、是非ご連絡ください。

宜しくお願い致します。

Mail:okxzoom@gmail.com”

ツイッターアカウント @Copy__writing に商品を掲載して宣伝しませんか、お試し一回から可能です、という話です。

スマホケースの宣伝で「20万円だった月間売上が500万円を超えた事例」とか書いてありますが、工場製品でもそんなに生産できるのか疑問です。

このメッセージはミンネに作家登録のあるOKXZOOM'S GALLERY(https://minne.com/okxzoom)から送られています。

この「okxzoom」の鈴木氏が @Copy__writing 本人または連携する方なのか、あるいは全くの第三者がこのアカウントを語って利用している方なのかは、私には判断できません。

しかし、このご連絡をミンネ作家さまから受けた後、@Copy__writing から、3作家、合計7作品の商品画像が、minneへのリンク付きでツイートされたのを確認しています。そしてその作家さま達は、 @Copy__writing のツイートをRTまたは引用して喜んでいらっしゃいました。

これらの作家さま達と鈴木氏の間で、実際に勧誘行為と掲載依頼があったかどうかは分かりません。

しかし、もし、このような甘い勧誘活動に乗って掲載を承諾してしまったとしたら、「フォロワーの多い素敵アカウントに作品を認められて多くの方に宣伝してもらったクリエイター」ではなく「著作権侵害をしているスパムアカに喜んで転載されている人」という悪評判が立ってしまう可能性があるのは否定できません。

他の画像転載ツイートは、相変わらずリンク無しのままです。万一、勧誘が来たとしても、無視することを強くおすすめします。

また、 @Copy__writing は、5月3日にメールフォームを設置しました。


個人情報を著作権侵害行為をするような人物に気軽に渡してしまうことのないように、ご注意ください。

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【追記】:
勧誘を受けたミンネ作家、BlackBunnyBabiesの店主さまが、無断転載についての質問を自称・鈴木氏に投げかけたやりとりをまとめてくださいました。



【さらに追記】:
記事にある勧誘を受けたminne作家さまが運営に通報したところ、事実確認の上、登録アカウント「okxzoom」を処分するとの回答があったそうです。登録作家さまは、勧誘メールなどを受けた時は返答せずに運営までご連絡くださいとのことです。連休中にお疲れさまです!
→現在、「okxzoom」アカウントが停止中になっていることを確認しました(5月6日22時)。



【追記・5/8】
鈴木氏からプロモーション勧誘を受け、実際に @Copy__writing に商品宣伝を掲載依頼されていた作家さま達から、ご連絡をいただき、内容をお聞きすることができました。

・商品売り上げ向上のためなどという露骨な勧誘ではなく、無料で作品を宣伝したいので掲載を許可してほしいというような内容だった

・ミンネ経由でのメッセージではなく、ミンネとTwitterに記載のメールアドレス宛に勧誘が届いた方もいらした

・無断転載しているアカウントだとはご存じなかった

・作家さま達から鈴木氏への連絡で @Copy__writing 上の該当ツイートは速やかに削除された

とのお話でした。

私が作家さま達に、前もってご連絡しなかったために、この記事が拡散された後で @Copy__writing が無断転載アカウントであることを知ることになってしまい、その結果として、作家さまを中傷するメッセージなども一部届いてしまっているようです。そのようなことは固くお控えいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

それから、今回は作家さまご承知の上での掲載であるように思われたため、ご連絡を取ることを控えてしまいました。そのため、結果的に作家さまをより傷つけることになってしまいました。大変申し訳ありませんでした。今後は、たとえお返事いただけないとしても、予めご注意などのご連絡させていただくようにいたします。


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posted by かこ at 13:43 | Comment(2) | つぶやき